Blog 薪ストーブの知恵袋

薪ストーブの煙突の種類と施工や掃除メンテナンス

薪ストーブと煙突

Wood burning stove and chimney

煙突の主な役割は屋外に排気と薪の燃焼に必要なドラフト(上昇気流)をつくることです。
最適なドラフトによって薪ストーブのもつ暖房能力を充分に発揮することができます。

薪ストーブと煙突

薪ストーブの性能を最大限に発揮させるものとして、使用する燃料である薪の樹種や含水量などの正しい選択の他に、薪ストーブの燃焼室内で発生した煙を速やかに屋外へ排出させるための煙突が必要となります。

また、それと関連して、薪ストーブを設置する建物の構造や形状、立地条件、またその地域の気象風土などを十分考慮した上での、正しい煙道部材のプランニング、施工とメンテナンスも重要視されます。

モルソーストーブの日本発売元である㈱新宮商行では、お客様に安全で快適な薪ストーブライフを末永く楽しんでいただくために、30年以上に亘って培われた経験と実績、ノウハウをもとに開発した、メンテナンス性や地震、風雨、積雪などの気象現象等を考慮した、優れた品質の煙道部材を豊富に取り揃えております。

煙突のドラフト(上昇気流)が
薪ストーブの性能を引き出す

薪ストーブの性能を引き出すためには薪ストーブから効率よく煙を排出し、
外気と入れ替えて上げることが重要です。薪ストーブから排出された暖かい
煙は外気の冷たい空気より軽いため煙突を伝って上へと昇っていきます。
この上へと昇っていく力を「ドラフト」と呼びます。

ドラフトは煙突の内外の温度差が大きいほど強くなるため煙突内部の温度を
高温に保つことが重要です。また適切なドラフトを得られない煙突は
煤(スス)やタールが付着しやすく、煙道火災の原因にもなってしまいます。

ドラフトの様子 ドラフト(上昇気流)による吸排気によってストーブの性能を引き出します。

薪ストーブの煙突部材

まずは薪ストーブを安全にご利用いただくために必要である煙道部材について
ご紹介いたします。
煙道部材には大きく分けて以下の3つに分類されます。

1. 二重断熱煙突

二重断熱煙突は内筒と外筒の間に高品質の断熱材を充填されたもので、建物の屋根天井または外壁貫通部分から屋外の排気トップまでの間に使用されます。 二重断熱煙突は建物を火災から守る働きをしているだけではなく、ドラフト(吸引力)を高める効果があります。 冷えた外気から内筒を冷やさないことで、外気温との間に温度差が生まれ、ドラフトが発生し、薪ストーブ本体から発生した煙を効率よくクリーンな排出を促し、燃焼に必要な新鮮な空気と入れ替えることによって、薪ストーブ本来がもつ暖房能力を充分に発揮することができます。

一般的に使用されている二重断熱煙突の価格目安
内筒に耐熱性能に優れたSUS316L
外筒に耐候性に優れたSUS304
断熱材としてスーパーウールを充填して、
更に粉体黒塗装を施した直筒1000L
直筒1000L 41,000円(税別)
同仕様の45エルボー 45度エルボー 26,500円(税別)
90T字筒 90度T字筒 48,000円(税別)
愛鳥ネット付のラウンドトップ 愛鳥ネット付のラウンドトップ 31,000円(税別)

SRC二重断熱煙突

2. ジョイントパイプ(シングル煙突)

一般的には"シングル煙突"、海外では"チムニーコネクター"とも呼ばれており、空気や断熱材による断熱層のない単層の室内用煙突です。用途としては、薪ストーブ本体と二重断熱煙突を接続する際に使用されるものです。

一般的に使用されているジョイントパイプの価格目安
耐候性に優れたSUS304の材質で0.5㎜厚の耐熱焼き付け塗装を施した直筒1000L 直筒1000L 10,000円(税別)
同仕様の点検口付きの90エルボー 点検口付き90度エルボー 18,000円(税別)
ストーブ本体の口元とジョイントパイプ(シングル煙突)を繋ぐストーブジョイント ストーブジョイント 7,800円(税別)
3. 関連部材

主な関連部材をご紹介いたします。

フラッシング ラウンドトップ・
愛鳥ネット類
チムニートップ・
雨仕舞角型ルーバートップ
支持金物類

屋根の素材や勾配に対応した部材

雨水や鳥の侵入を考慮した部材

建物外部の意匠性も兼ねた部材

煙突の荷重や風圧、雪の重み、地震による揺れにも考慮した部材

化粧金物類 パイプシールド・
ウォールヒートシールド
スチールフロアプレート ガラスフロアプレート

壁面や天井部分の煙突貫通部分に使用される部材

薪ストーブ本体並びに煙突から可燃壁面部分までの離隔距離が短縮できる

ストーブ床面を保護する目的の他に薪ストーブ本体を設置する部屋全体の雰囲気を演出する部材

ストーブ床面を保護する目的の他に薪ストーブ本体を設置する部屋全体の雰囲気を演出する部材

一般的に使用されている二重断熱煙突の価格目安
厚さ1.2㎜の黒焼き塗装を施した、
1200x1200㎜のフロアプレート
1200x1200㎜のフロアプレート 31,000円(税別)
厚さ1.6㎜の黒焼き塗装を施した、
914×914㎜のウォールヒートシールド
点検口付き90度エルボー 27,300円(税別)
壁貫通部分に使用されるケイ酸カルシウム素材で410x410x150mmのメガネ石 ストーブジョイント 14,700円(税別)

煙突の施工方法

薪ストーブの炉内で発生した排ガスを円滑に建物の外に排出させ、薪ストーブ本来の持つ暖房能力をフルに発揮させる煙突の施工にあたって、配管のパターンは建物の用途や躯体の種類大きさによって様々ですが、一般的な木造2階建ての住宅においては大きく分けて、3つの配管レイアウトパターンがあります。

3つの配管レイアウトパターン

一般的に3つの配管パターンの場合、外壁部分や屋根の仕上げ工事が完了する前に貫通部分のコア抜き作業を行った上、二重断熱煙突から煙突支持金物、化粧金物、フラッシング(雨仕舞金物)、排気トップまでの工事を行い、ストーブを設置する室内の造作作業(不燃ステージや不燃壁工事を含む)が完了した後、ストーブ本体とジョイントパイプ(シングル煙突)を設置する工程で行われます。

薪ストーブの煙突に関する法律と
安全で効率的な排気を維持するために

薪ストーブの煙突に関する法規制は建築基準法施行令の「建築物に設ける煙突」の中で煙突の構造と安全基準として僅かに触れている程度で、残念ながらほぼ皆無に近い状況です。そこで、安全性を確保する意味で、特に木材の低温炭化による火災を防ぐ為、煙突から可燃壁面まで最低離隔距離を独自に定めています。

  • ジョイントパイプ(シングル煙突)表面から460㎜
  • 二重断熱煙突の内筒から150㎜

また、適度なドラフトを確保することによって、薪ストーブが持つ本来の暖房能力をフルに発揮させると同時に高いメンテナンス性を維持させ、快適なストーブライフを送る為にも、以下の事項を遵守しましょう。

  • 煙突の鉛直方向に対する総延長高は最低4~5m以上を
    確保する。
  • 煙突はできる限り真直ぐ立ち上げるが、外壁抜きや化粧梁など
    の造材をかわす為、エルボー部材を使用した場合は、
    横引き水平距離は最大でも1メートル~1.5mの範囲内に
    とどめる。
  • ジョイントパイプ(シングル煙突)を使用する範囲は一般的な
    居室の天井高である2.4mからストーブ本体とステージ
    (※設置する場合に限る)の高さや防火上、天井勾配角度によって
    天井面から垂れ下げた二重断熱煙突の高さを差し引いた範囲内の
    距離までとする。

煙突の安全な立ち上げ方例

また、上述した条件を守ったとしても、煙突排気トップから隣家との離隔距離が接近していると負圧帯に入ってしまい、風の強い日に煙が逆流する恐れがある他、防火上問題があります。その為、屋外の煙突の高さと隣家との離隔距離にも十分注意しなければなりません。そこで、アメリカ本国のNFPA211(火災予防法)に定めた規定をあくまでも安全指針として採用する場合があります。

煙突の掃除について

薪ストーブを末永く快適に使用して行く為には、シーズンオフの春先から秋口までの間にかけて、最低でも一回、煙道部材の保守点検を兼ねて煙突掃除をしていただくことを強くお勧めします。煙突掃除を怠ってしまうと、薪ストーブ本来の暖房性能を充分に発揮できなくなるだけでなく、煙突内部に付着した煤やタールが高温を帯びた薪ストーブ本体の熱によって発火して、煙道内火災を引き起こしてしまう恐れがあるからです。

煙突掃除の方法

ここで、一般的な煙突掃除の方法をご紹介致します。

煙突掃除の方法
準備するもの
梯子、ロープ、グローブ、養生シート、防塵用マスク、ゴーグル、安全ベルト、スーツブラシ、フレックスシャフト、ワイヤーブラシ、掃除機、ポリエチレン製のゴミ袋、耐熱スプレー塗料、コーキング等。
STEP1
あらかじめ薪ストーブ本体の周辺を養生する。
STEP2
屋外での作業開始。煙突ターミナル部分の排気トップを取り外して、鳥などの巣の有無を確認する。
STEP3
煙突の長さに合わせて、フレックスシャフトを接続(最大3本まで)し、煙突の内径に合ったスーツブラシを取り付ける。

フレックスシャフト・スーツブラシ

STEP4
スーツブラシを付けたフレックスシャフトを数回上下させて、煙突内部にこびり付いた煤や汚れを落とす。
STEP5
ワイヤーブラシなどで排気トップ内部を掃除してから、元に戻す。
STEP6
屋内での作業開始。屋外作業で落とした煤がストーブ本体の炉内に灰と一緒に溜まるため、本体の扉を開けて、ワイヤーブラシ等で本体内部の煤と灰を取り払い、掃除機で吸い取ります。

※室内の煙突を事前に取り外しておいて、ポリエチレン製のゴミ袋等で塞いでおくと、ストーブ本体のメンテナンス作業と分けて作業が行えます。

STEP7
作業中、煙突のジョイント部分の点検も行い、必要があれば、耐熱塗料やコーキングで補修をします。

補修材

(株)新宮商行では煙突掃除に必要なツールを取り揃えております。

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